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中山記念見解

 
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ラップ面では、上がりが速くなる傾向があり、中山コースとしては珍しく瞬発戦のラップバランスを持っている。

馬券圏内に入るためには、34秒台の速い上がりを使う必要があり、瞬発力が問われるレースとなっている。

同時に小回りコースで開幕週という事も手伝って、勝つためには先行力が必須。

中山記念というレースは、ラップ傾向から仮説すると、『瞬発力』が必須のレースであると結論付ける事ができる。

仮説を裏付ける過去データが以下。

過去16年の連対馬32頭中、過去1年以内に重賞で上がり3位以内で連対歴を持つ馬は23頭いた。

例外は9頭で、うち3頭(トーセンクラウン・テイエムアンコール・シルポート)は重・不良馬場の道悪開催で、17年2着サクラアンプルールは重賞出走歴がなかった。

ではなぜ、他の5頭は好走できたのか?

例外5頭の好走要因を探る事で、中山記念の裏の顔も見えてくる。

例外5頭の内訳はバランスオブゲーム(06年)、ダイワメジャー(06年)、ローエングリン(07年)、カンパニー(08年)、ロゴタイプ(15年)。

これらの馬に共通する点は、バランスオブゲーム、ローエングリン、カンパニーの3頭は、過去に中山記念を勝利しているリピーターホースだったという事、ダイワメジャー、ロゴタイプは、皐月賞馬であるという事。

ダイワメジャーとロゴタイプは、中山コースG1勝ち(皐月賞)があるG1ウイナーで、3頭がリピーターホースである点に、中山記念の本質が見え隠れしている。

つまり、中山記念というレースは、『瞬発力』、『コース適性』が重要キーワードとなっている事を証明している過去データといえるだろう。

上がりの掛かるタフな中山コースにおいて、『瞬発力』が要求されるという事は、裏を返すと高い『底力』が要求されるという事。

G1好走歴のある馬は、それだけ高い底力を保持している証でもあり、G1馬にとっては有利なレースとなる。

別定戦という事からも、斤量面で実績馬に有利なレース質を持っているという側面もある。また、タフな中山コースで瞬発戦となる事から、先述した通り、高い底力が要求され、下級条件戦などから勝ち上がって来た馬はペースとラップの違いに戸惑う傾向が強い。

過去16年間の3着内馬48頭中44頭は重賞連対歴を持っていて、例外好走馬の4頭中3頭は道悪開催で、残り1頭のサクラアンプルールは、重賞出走歴がなかった。

不良馬場で行われた2010年は、レースの上がりが38.2秒を要するようなダート戦のような競馬で、上位3着を重賞未連対馬が独占。スピードとは無縁のレースだった。

そして、最後に重要なのは『枠順』。

中山の内回りコースとマイル戦は外枠が絶対的に不利。

特に5枠内に入った内枠の先行馬の好走率が異常に高く、中山1800mにおいて『枠順』ファクターは切っても切り離せない関係を持っている。

過去16年のデータの枠順データを見ると

●1~5枠【13-10-8-77】「単勝回収率109%、複勝回収率87%」※1~5人気46頭

●6~8枠【3-6-8-75】「単勝回収率8%、複勝回収率43%」※1~5人気34頭。

上記のように圧倒的に外枠不利。

6枠より外に入った馬で勝ったのは1,2番人気に支持された3頭だけで、3番人気以下は【0-4-6-67】と2着までとなっている。

中山記念を結論付けると、『瞬発力』・『底力』が必須要素で、斤量面でのアドバンテージも加わる事で実績馬有利なレースであるといえる。

同時に、特殊コースである事から、『コース適性』を武器に好走を繰り返すリピーターホースが多い特徴を合わせ持ち、好走の後押しをするのが『枠順』であるといえる。

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